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フローズン ミルフイユ

2023.06.22

旧パレスホテル時代の定番人気商品フローズン ミルフイユ。

サクッとした軽やかなパイに、カスタードクリームと生クリームを合わせたクリームがマッチする上品な味わい。お好みの解凍具合で、シャリっと凍ったシャーベット状の食感や、とろりと溶けたクリームのなめらかな口どけをお楽しみいただけます。
多くの方に愛されてきた、パレスホテルのフローズン ミルフイユについてご紹介いたします。

ミルフイユとは

ミルフイユは、フランス発祥の伝統的なお菓子です。四角く広げた小麦粉にバターを乗せ、幾重にも折りたたんで作られたパイ生地 (フィユタージュ) は、生地を重ねることでサクサクした軽い食感を作りだします。そのパイ生地3枚で交互にカスタードクリームを挟み、上面に粉砂糖をかけたものがミルフイユの基本とされています。

フランス語でmille (ミル) は「千の」、feuille (フイユ) は「木の葉」を指し「千の木の葉」を意味します。 幾重にも重なりあったパイの生地を落ち葉に見立てたことが名前の由来と言われています。

日本では「ミルフィーユ」という名称が耳慣れていますが、「フィーユ」は「fille (女の子、娘)」の発音に近いため、日本の発音「ミルフィーユ」では「千人の娘」という意味になってしまいます。パレスホテル東京ではフランス語の発音に忠実に「フイユ: feuille (木の葉)」という名称を使用しています。

また、ミルフイユにはいくつかの種類があり、パイ生地とクリームを挟んで上面に粉砂糖をまぶした「ミルフイユ ロン」がよく知られています。パレスホテルのフローズン ミルフイユもこのスタイルです。
そのほか、糖衣がけにチョコレートで矢羽模様などを描いた「ミルフイユ グラッセ」や、3枚のパイ生地の中央の1枚をスポンジケーキに置き換えた「ミルフイユ ブラン」、苺のミルフイユの「ミルフイユ オ フレーズ」などがあります。ミルフイユ オ フレーズは「ナポレオン パイ」と呼ばれることもあります。

フローズン ミルフイユ

パレスホテルのフローズン ミルフイユ

旧パレスホテル時代の定番人気商品であったフローズン ミルフイユは、パレスホテル東京に建て替えてからも受け継がれ、夏シーズンにオンラインショップでのみ数量限定で販売し、人気を博しています。長年愛されてきたフローズン ミルフイユについて、パレスホテル東京 ペストリーシェフ 窪田 修己 (くぼた おさみ) に話しを聞きました。

Q. パレスホテルのミルフイユの特徴は?
A. パレスホテル東京のミルフイユは、カスタードクリームと生クリームを合わせた軽いクリームで仕上げています。これは製作時にもっともこだわっている工程です。

Q. ミルフイユを凍らせてみる (フローズン) という発想はどこから来たのですか。
A. 旧パレスホテル時代より提供していたこの商品ですが、個人的にはシャリシャリとした食感を楽しめる半解凍の状態がアイスケーキのようで一番美味しいと感じておりました。当時はご来店しご購入いただいていたためお持ち帰りいただく間に解凍されてしまい、ベストな状態でお召し上がりいただくのが難しいものでした。現在はオンラインで販売することで良い状態でお客様のもとへお届けすることができております。

Q. フローズン ミルフイユに対してのシェフの思いは?
A. 私がパレスホテルに入社した時には既に販売していたお菓子ですが、当時はまだ作らせてもらうことができず、横で作業の補佐をする程度でした。今では製作における最終責任者になりましたが、1年に1回この時期に、下済み時代を思い出しながら若手スタッフと一緒に作ることが楽しみの一つになっています。

2023年のオンラインショップでの販売は、ご好評につき完売いたしました。